研究課題
基盤研究(C)
我々は、天然物化合物ライブラリーや既知薬ライブラリーを用いて、in vitroのスクリーニング系で検討したところ、心不全の治療ターゲットであるp300のHAT活性を強力に抑制する化合物を見出した。これら心不全治療薬候補化合物を用いて、新生児ラット培養心筋細胞における肥大抑制効果を指標としたスクリーニングを行い、より心筋特異的で、低濃度で心筋細胞肥大抑制効果を示す、細胞毒性の少ない、化合物を同定した。さらに、心筋梗塞ラットを用いて検討したところ、ω3系脂肪酸が心不全の進行を抑制することを見出した。
心不全は高血圧性心疾患、弁膜症、虚血性心疾患など種々の心疾患の共通最終像であり、この問題を解決することは極めて重要である。現在に薬物治療を用いても心不全の生命予後は悪く、あらたな心不全治療薬の開発が必要である。我々は、ω3系脂肪酸が動物モデルの心不全の進行を抑制することを見出した。すでに臨床で用いられる薬物を心不全治療に応用できれば、開発期間や費用も削減できるだけでなく、新たな心不全治療法の開発に貢献することが期待される。
すべて 2020 2019 2018 2017
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (69件) (うち国際学会 7件)
Sci Rep.
巻: 10(1) 号: 1 ページ: 7172-7172
10.1038/s41598-020-64207-w
120006888478
Hypertension
巻: 75 号: 1 ページ: 98-108
10.1161/hypertensionaha.119.13357
Circ Res.
巻: 124(9) 号: 9 ページ: 63-80
10.1161/circresaha.118.313865