研究課題/領域番号 |
17K08356
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天然資源系薬学
|
研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
伊藤 康一 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (30291149)
|
研究分担者 |
石原 康宏 広島大学, 統合生命科学研究科(総), 准教授 (80435073)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | てんかん / 五苓散 / 脳波 / 脳内炎症 / 血液脳関門 / 脳浮腫 / 漢方薬 / MRI / 重積発作 / サイトカイン / ミクログリア / FACS / 疾患モデル |
研究成果の概要 |
五苓散はSE後1日3回(100mg/kg)経口投与で、早期(2~3日)に海馬でAQP4を介する一過性BBB透過性亢進と血管原性脳浮腫を抑制した。さらに、脳炎症マーカーPentraxin3の顕著な上昇が認められ、ミクログリアや脳内浸潤マクロファージが活性化され、多くの炎症性サイトカインも高発現しSE誘発脳内サイトカインストームが出現することが観察された。五苓散は、このサイトカインストームを制御した。しかし、長期間脳波測定では、五苓散による有意なてんかん様脳波出現抑制効果は認められなかった。つまり、五苓散単独投与では、脳内炎症関連反応は抑制するにも関わらず、発作を抑制する効果は限定的であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界的な高齢社会を迎え、脳卒中、アルツハイマー病など脳器質性病変を原因とする2次性てんかん発症率が上昇し続けている。てんかん発作は、日常生活に大変な不安をもたらしQOL低下を招く。従って、てんかん発症予防は大変重要な課題であり漢方療法も有用である。てんかん発症における脳内水代謝異常と炎症に関わる方剤、五苓散を用いて検討した。てんかん発症初期段階における脳浮腫、脳内炎症を五苓散は顕著に抑制した。しかし、五苓散単独ではてんかん脳波に関しては抑えることはできなかったが、他の抗てんかん薬(特にレベチラセタム)と併用することで2次性てんかん発作の出現を抑制でき可能性を示した。
|