研究課題/領域番号 |
17K08445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今井 哲司 京都大学, 医学研究科, 講師 (80468579)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | タキサン系抗がん剤 / 末梢神経障害 / シュワン細胞 / 新規治療薬 / 抗がん剤誘発末梢神経障害 / 抗がん剤 / 新規治療薬探索 / 神経科学 / ドラッグリポジショニング / 末梢神経 |
研究成果の概要 |
Paclitaxel は末梢神経を髄鞘化するシュワン細胞を脱分化することを明らかにした。さらに脱分化シュワン細胞から分泌されたガレクチン-3の血中濃度勾配に従い、マクロファージの坐骨神経周囲への遊走が惹起され、抗がん剤誘発末梢神経障害発症期における疼痛発現を助長している可能性が示唆された。さらに、既承認医薬品をスクリーニングした結果、シロスタゾールが paclitaxel によるシュワン細胞の脱分化を抑制し、モデルマウスにおける末梢神経障害に起因した疼痛関連行動を抑制することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Paclitaxel の投与に応答して脱分化シュワン細胞から分泌されるガレクチン-3は、末梢神経障害の発症に深く関わり、また分泌されたガレクチン-3は血液サンプル中で検出可能であることを突き止めた。この成果は、新たな抗がん剤誘発末梢神経障害の治療標的となるだけでなく、世界で初の疼痛関連疾患の血中バイオマーカーとなる可能性があり、その学術的意義は大きい。また、本研究で見出されたシロスタゾールは、既存の抗がん剤誘発末梢神経障害に対する対症療法とは異なり、メカニズムベースの新規根本治療薬となりうる候補役であり、その臨床的意義は大きいと思われる。
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