研究課題/領域番号 |
17K08457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
工藤 賢三 岩手医科大学, 薬学部, 教授 (30275531)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 血管新生阻害薬 / ベバシズマブ / VEGF / たん白尿 / エンドセリン / ヒト腎糸球体内皮細胞 / 薬学 / 分子標的薬 |
研究成果の概要 |
がん薬物療法においてvascular endothelial growth factor(VEGF)-Aを標的とした抗体医薬品であるベバシズマブは、代表的な有害事象であるたん白尿の発現によって治療中断や重篤な腎障害を引き起こすことがある。ベバシズマブ投与によるたん白尿発現メカニズムを、ヒト腎糸球体内皮細胞をモデルとして用い、腎障害の重要な因子であるエンドセリンに着目し、評価した。研究によりベバシズマブはエンドセリン産生を促進することを見出した。このエンドセリンが糸球体機能に影響を与え、たん白尿を発現さていることが示唆された。本研究の成果により、たん白尿回避のための更なる発展が期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん薬物療法において、血管新生阻害薬といわれるVEGFを標的としたモノクローナル抗体(抗VEGF抗体)やVEGF受容体型チロシンキナーゼ阻害薬(VEGFR-TKI)では、副作用としてたん白尿が高頻度でみられ、重篤な場合には治療の継続が困難になる場合もある。ベバシズマブが糸球体機能にエンドセリン産生促進を介して障害を及ぼしていることが示唆されたことにより、VEGF阻害薬の効果を減弱させることなく副作用を軽減させる方法の確立につながり、臨床において分子標的薬による抗がん剤治療の継続・完遂による治療成績の向上が期待できる。
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