研究課題/領域番号 |
17K08459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
浅野 哲 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (70568063)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 起壊死性抗がん剤 / 罨法 / 酸化ストレス / 細胞骨格 / ヒートショックプロテイン / 微小管阻害薬 / チューブリン / ステロイド剤 / 皮膚傷害 / アポトーシス / 添加剤 / 微小管機能阻害薬 / 壊死 / 医療 / 安全性 / 抗がん剤 |
研究成果の概要 |
起壊死性抗がん剤が血管外漏出した際の急性の細胞傷害には、脂質過酸化による酸化的ストレスの関与が示唆された。また、細胞骨格の破綻にチューブリンの機能障害が関与する可能性が示唆された。 微小管機能阻害性抗がん剤による細胞傷害性は、傷害が激しい場合には冷罨法が有効なことが示唆された。漏出した抗がん剤濃度が低い場合には温罨法処置も有効で、熱感受性タンパク質が誘導され、上皮系細胞を保護することが示唆された。また、細胞傷害によりIL-6の放出を促し炎症を誘発するが、ステロイド剤そのものにも臨床用量の濃度では傷害性があり、投与量に注意が必要である(臨床用投与量の100~10万倍希釈が適切)ことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
培養細胞を用いて分子レベルでの細胞傷害性機序の研究に関しては、通常用いる37℃による培養方法のみならず、冷罨法、温罨法に対応した23℃、41℃での培養法も確立しており、臨床で発生する傷害やケアの条件と質的に同じデータに基づく薬学研究であることも独創的な点である。本研究で得られた実証データは、確かなエビデンスに基づく皮膚傷害の予防と臨床上でのケア・治療方法の創出に有用であり新規性の高い研究であると考える。臨床で認められる抗がん剤投与による有害事象(漏れ・血管炎・硬結)を実験的に再現し、実証研究と臨床研究を融合した本研究により臨床現場に有用な知見が得られ、がん患者のQOL向上に寄与すると考える。
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