研究課題/領域番号 |
17K08477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
櫨川 舞 福岡大学, 薬学部, 助教 (10509186)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | エクソソーム / siRNA / メラノーマ / 転移がん / 指向性 / 集積性 / 接着因子 / 転移 / ドラッグデリバリー / 自家移植 / がん転移 |
研究成果の概要 |
近年の研究において、がん細胞が産生するエクソソームはがん細胞の転移先臓器への指向性を規定する可能性が示された。そこで、本研究ではメラノーマ肺転移モデルマウスの自己血清よりエクソソームを抽出し、siRNAを導入した自己成分を素材としたエクソソーム製剤を調製し、自家移植後の肺転移に対する治療効果を検討することを目的とした。その結果、がんマウス血清由来のエクソソームは、正常マウス血清由来エクソソームと比較して肺への集積量が高く肺指向性キャリアとして有用であることがわかった。さらに、メラノーマ自然転移モデルにおける自己エクソソーム製剤投与群の肺転移コロニー数は、コントロール群と比較して有意に減少した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、核酸キャリア開発において、個別化医療の基盤研究の一つとして、自己の生体由来成分を利用した核酸キャリアの創出を目指し、がん種および転移先がカスタム可能なオーダーメード型システムの構築に成功した。本研究成果の独自性は、自己の生体成分を利用することによる免疫原性の軽減だけでなく、キャリア自体がすでに転移先の臓器を指向し、従来のエクソソームの機能である遠隔の他の細胞にRNAを運び情報を伝える性質を最大限に生かしたキャリア設計から治療戦略にあり、他の研究グループではこれまで実施されてこなかった独自の基盤研究技術開発に至った。
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