研究課題/領域番号 |
17K08510
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
井関 尚一 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (50167251)
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研究分担者 |
仲田 浩規 金沢大学, 医学系, 講師 (80638304)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 顎下腺 / 導管系 / 細胞分化 / 性差 / ホルモン / 遺伝子改変 / マウス / アンドロゲン / 分化 / 前駆細胞 / 細胞系譜 |
研究成果の概要 |
出生時のマウス顎下腺の導管には末端導管細胞(TT細胞)があり、生後に減少または消失するが、その生理的役割は不明である。ゲノム編集により、SMGCの特異的産物である顎下腺C蛋白質(SMGC)の大部分が欠如するノックアウト(KO)マウスを作成した。KOマウスの顎下腺は成獣では腺房および導管系とも正常な形態を示したが、出生から生後初期においてSMGCが欠如するのみならず、特徴的な顆粒をもつTT細胞が存在しなかった。すなわち、SMGCという分泌蛋白質の欠如によりTT細胞の分化そのものが起こらないこと、またSMGCおよびTT細胞の欠如は顎下腺の生後発達に影響しないことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織の発生や生後発達、再生においては、元になる細胞(幹細胞)の増殖と分化により前駆細胞を経て成熟細胞がつくられる。マウスの顎下腺は生後において神経系やホルモンの影響のもとにおこる細胞の増殖分化や組織形成を解析するのに適した器官である。本研究では遺伝子改変マウスを利用し、顎下腺に存在する特殊な細胞の組織形成における役割について新たな知見を与えるとともに、特定の分泌産物の欠如がそれを産生する細胞そのものの分化を抑制するという未知の現象を明らかにした。社会的には器官の再生の研究において意義があると期待される。
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