研究課題/領域番号 |
17K08537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
豊田 太 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90324574)
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研究分担者 |
松浦 博 滋賀医科大学, 医学部, 理事 (60238962)
林 維光 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (80242973)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 心臓 / イオンチャネル / 心筋 / パッチクランプ / 洞房結節細胞 / イオン透過性 / ペースメーカー細胞 / 細胞内カルシウム / ペースメーカー活動 / 生理学 |
研究成果の概要 |
心臓の洞房結節細胞に観察される持続性内向きNa電流(Ist)の発生にL型CaチャネルCav1.3が関与することを発見した。しかしながら、「Cav1.3がどのような機序でNa電流を発生させるか」という本質的な問題を解決する必要がある。本研究では、Ca依存性NaチャネルであるTRPM4とCav1.3が機能的に連関しIstを発生する可能性を検討した。TRPM4阻害薬によるIstの抑制、さらにIst発生中の細胞内Ca上昇を観察した。しかしながら、TRPM4ノックアウトマウスでも野生型動物と同様にIstは記録された。結論的に、Cav1.3がTRPM4と機能連関によりIstを発生する可能性は否定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続性内向きNa電流(Ist)は心拍リズムの調整に強く関わることが示唆されており、その分子機構の解明は心臓の拍動リズムの仕組みという根源的な問いにも触れる生理学的に重要な課題である。本研究は、持続性内向きNa電流(Ist)の分子機構としてひとつのもっともらしい可能性を検証する試みである。結果として当該仮説は否定されたが、Istの分子機構の全容解明に向けて着実な一歩となる。重症心不全や心房細動といった心臓疾患ではリズムコントロールが重要である。Istの分子機構の解明は創薬への可能性を開き、臨床に還元され得る展開が期待される。
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