研究課題/領域番号 |
17K08545
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 京都薬科大学 (2018-2019) 京都府立医科大学 (2017) |
研究代表者 |
細木 誠之 京都薬科大学, 薬学部, 准教授 (30433254)
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研究分担者 |
中張 隆司 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20189020)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 粘液線毛クリアランス / pH / クロライドイオン / 気道上皮線毛細胞 / 高CO2 / pH / 気道線毛細胞 / pH制御イオン輸送体 / 気道線毛運動 / COPD / COPD |
研究成果の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)患者において、閉塞性換気障害の重症化に伴い、高CO2血症を合併する。高CO2血症は、気道線毛細胞内pHの変化を介した気道線毛クリアランスの低下させる可能性があり、このことが頻回な気道感染の原因となっているとの仮説を立て検証した。ヒト由来初代培養細胞から気道線毛細胞を分化誘導し、高CO2環境(CO210%)にて粘液線毛クリアランスの指標である線毛運動と経上皮イオン輸送(特にクロライドイオン輸送)を評価した。高CO2環境は気道上皮細胞の細胞内pHおよびクロライド濃度を低下させ、線毛運動の低下、経上皮イオン輸送の低下をもたらすことを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COPD患者の気道における高CO2環境の環境は、細胞内pHの低下やクロライドイオンの低下をもたらすことが明らかとなった。また、それに伴う線毛細胞における線毛運動の低下と、クロライド分泌の低下による気道上皮被服液の低下をもたらし、さらには気道被覆液のpHの低下をもたらすことを明らかとした。このことは粘液線毛クリアランスの低下を誘導し気道感染のリスクを高めていると考えられた。粘液線毛クリアランスの低下に対して重炭酸イオンの重要性も明らかとなり、今後、細胞膜上での重炭酸イオン輸送体をターゲットとした創薬開発の重要性が示唆された。
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