研究課題
基盤研究(C)
本研究は、がん細胞のネクローシスとアポトーシスを制御するマイクロRNA(miRNA)を同定し、その腫瘍生物学的な役割を明らかにすることで、がんの治療標的として応用可能なmiRNAを見出すことを目的としている。研究成果として、(1)細胞死制御性miRNAと相互作用する長鎖非翻訳RNA(lncRNA)を見出した。(2)細胞死モデル細胞において、ネクローシスとアポトーシスを起こしている細胞で発現パターンの異なるmiRNA、lncRNAを明らかにした。(3)細胞死制御性lncRNAのうち、その発現を特異的siRNAで阻害するとヒトがん細胞の増殖を著しく抑制する制がん性lncRNAを明らかにした。
本研究から、がん細胞のネクローシスとアポトーシスを制御するmiRNAに加えて、細胞死制御性のlncRNAを同定することができた。また、細胞死制御性lncRNAのうち、その発現を特異的siRNAで阻害するとヒトがん細胞の増殖を著しく抑制する制がん性lncRNAを明らかにした。さらに、がん細胞のネクローシスとアポトーシスの制御機構におけるmiRNA、lncRNAなどの非翻訳RNAの関与の一端を明らかにすることができた。これらの研究成果は、非翻訳RNAを標的とするがんの治療戦略の構築において重要な知見であり、今後の創薬展開に繋がる点でその学術的意義、社会的意義は大きいと考える。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 1件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 3件) 備考 (3件)
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