研究課題/領域番号 |
17K08563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮田 英威 東北大学, 理学研究科, 准教授 (90229865)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 微小磁場 / マクロファージ / ミトコンドリア / スーパーオキシドアニオン / 細胞内ATP / ネクローシス / 微弱磁場 / 地磁気 / 地球磁場 |
研究成果の概要 |
宇宙空間や月面上では直流磁場の大きさが1マイクロテスラ未満である。このような微弱磁場(hypomagnetic field; HMF)下では細胞内ATP産生の減少やミトコンドリア膜電位減少などの細胞生理学的応答が示されており、近年急速に増加している宇宙空間での人間の活動にも影響があるのではないかという観点から興味がもたれている。本研究ではHMF下で培養したマクロファージのミトコンドリア膜電位や細胞増殖、ATPレベルを調べ、地磁気(~50マイクロテスラ)下で培養したマクロファージと比較した。その結果、ミトコンドリア膜電位の有意な低下と細胞増殖の低下傾向が見られたがATPレベルには差がなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の重要な成果として、HMF下で培養されたマクロファージにおいて、ミトコンドリアの膜電位が低下することが挙げられる。宇宙への人間の進出と共に、HMF環境下での長期にわたる活動が不可避的になっている。この影響は決して強いものではなかったが、24時間より48時間曝露の方が効果は強かった。われわれは通常地磁気(GMF)下で生活しているため、HMF下での活動が健康影響をもたらすかどうかは不明である。しかし、細胞における呼吸を司るミトコンドリアに影響する以上、HMFの影響はたとえそれが弱くても長期的には深刻なものになるかもしれない。本研究は、HMFの健康影響を研究・解明する手掛かりを与えるといえる。
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