研究課題/領域番号 |
17K08576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
梅村 真理子 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (30521489)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | モノアミン / 脳 / マウス / 行動異常 / ドーパミン / ドパミン / 多動 / ストレス |
研究成果の概要 |
近年、多動を特徴とした発達障害が増加し、多動の原因の一つはドーパミン神経系の異常であるとされている。私達は、神経細胞の分化・増殖の制御に関与する転写因子ATF5の欠損マウスが多動や不安様行動などの異常行動を示すことを明らかにした。ATF5欠損マウスは、扁桃体でドーパミン量が減少しており、セロトニン量は異常がなかった。ATF5欠損マウスにおいて、扁桃体の全体的な構造に顕著な違いは認められなかったが、興奮性神経細胞が減少し、ドーパミン受容体を発現する神経細胞の数が減少していた。このことから、ATF5欠損マウスは、脳内でのドーパミンシグナルの撹乱が多動の原因の一つとなっている可能性が予想された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多動を特徴とした発達障害の脳内の原因の解明や、根本的な治療法や治療薬の開発はあまり進んでいない。本研究では、多動などの行動異常の原因解明のための新しい知見を得ることを目標として研究を進めた。ストレス応答性転写因子のATF5は、神経細胞の分化や増殖に関与する。このATF5欠損マウスは、多動や不安様行動の亢進がみられ、脳の扁桃体のドーパミン量が減少していた。また、ドーパミン受容体の発現に異常があることがわかった。このことから、ATF5欠損マウスでは、ドーパミンシグナル系の異常があることがわかった。この研究で得られた知見は、多動性障害の原因の解明に貢献すると期待される。
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