研究課題/領域番号 |
17K08624
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岩佐 宏晃 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (70582188)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シグナル伝達 / 腫瘍抑制 / 多面的効果 / RASSF / RAS / Ras / BCL-XL / pRB |
研究成果の概要 |
Ras association domain family(RASSF)蛋白質は腫瘍抑制分子と作用を共にすることが知られており、その発現抑制がヒト癌で高頻度に認められている。本研究では、RASSF蛋白質と共に作用する多数の新たな腫瘍抑制分子の存在が明らかになった。それらの分子の中には、遺伝子発現を制御する分子、細胞死を抑制する分子、或いは、細胞内輸送に関わる分子が含まれていた。これらのことから、RASSFは異なる機能をもつ複数の分子と相互作用することにより、腫瘍抑制分子として多面的効果を発揮すると考えられた。今後、さらなに進展すれば、RASSFを起点とする多面的ながん治療の開発が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん治療を難しくしている理由は、がん細胞の進化による遺伝的不均一性のためと考えられる。腫瘍はがん遺伝子やがん抑制遺伝子の突然変異をもつクローンからなる遺伝的に不均一な細胞集団であるため、患者は悪性化したがん細胞との軍拡競争に敗北することになる。このようながん細胞の進化に対抗する術を私たちはまだ知らない。突然変異が起こらない宿主が宿敵がん細胞の進化に追いつくためには、多様な効果を発揮する腫瘍抑制遺伝子を保有する(活性化する)必要がある。本研究で明らかにされたように、RASSFには多様な腫瘍抑制効果があることから、未だ確立していないがん進化に対抗するための新しい基盤研究になることが期待される。
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