研究課題/領域番号 |
17K08631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山崎 大輔 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (50422415)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 大腸がん / 腸管上皮細胞 / 浸潤 / 細胞増殖 / 幹細胞 / 癌 |
研究成果の概要 |
CNNM4は大腸に強く発現するMg2+トランスポーターである。Cnnm4遺伝子破壊マウスの大腸上皮の表現型を解析したところ、CNNM4を欠損すると大腸上皮細胞の増殖性および幹細胞性が増加し腸での発がんが促進されることがわかった。CNNM4を欠損した大腸上皮細胞では、Ca2+チャネルTRPVの機能が低下しEGFRシグナルの亢進がみられた。CNNM4は大腸上皮細胞において細胞外にMg2+を排出し細胞内のMg2+濃度を一定に保つことで、EGFRシグナルの過剰な活性化による細胞増殖の亢進を抑えていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Mg2+トランスポーターCNNM4の遺伝子破壊マウスを用いた解析から、細胞内Mg2+を適切な濃度に保つことが大腸上皮細胞の正常な細胞分化につながることそして過剰な増殖を抑制することに必要であることがわかった。これは腸上皮細胞において細胞内Mg2+の量を制御することがもつ生理的な役割を明らかにしたはじめての事例である。またCNNM4を欠損した大腸上皮細胞ではTRPV1を介した細胞内へのCa2+流入が抑制されていたが、CNNM4を欠損した精子でも同様の現象がみられることから、Mg2+とCa2+の機能的相互作用は広く保存されている可能性がある。
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