研究課題/領域番号 |
17K08641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
太田 聡 自治医科大学, 医学部, 講師 (40528428)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Ras / Mer / IL-33 / がんの悪性化 / がん / 発がんシグナル / Merチロシンキナーゼ / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
本研究は、新規発がんシグナルRas/IL-33経路における受容体型チロシンキナーゼMerの役割の解明を目的とした。これまでに、私たちは、がん化型Ras(G12V)変異体による細胞の形質転換ではIL-33依存的にMerの発現が亢進することを見出した。本研究では、Ras(G12V)が誘導する細胞遊走能にIL-33とMerが必要であることがわかった。また、Ras(G12V)のシグナルによりMerのリン酸化が亢進し、Merのキナーゼ活性はRasによる細胞遊走能の促進に必要であることがわかった。以上のことから、Ras/IL-33経路は、Merを介してがんの発症と悪性化を結びつけていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Ras遺伝子の変異によるRasシグナルの異常な活性化は、多くのがんの原因となることが知られており、特に難治性がんの一つである膵がんでは約90%の患者でRas遺伝子の変異が見つかっている。Rasの下流シグナルに関してもMAPキナーゼをはじめとして多くの知見が集積している一方で、MAPキナーゼ経路を標的とした抗がん剤治療には、耐性を示す患者も多く存在する。本研究によって新規Rasシグナルの構成因子とその機能が明らかなることは、今後の抗がん剤開発において重要な基盤となると期待される。
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