研究課題/領域番号 |
17K08650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
久保田 裕二 東京大学, 医科学研究所, 助教 (70614973)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | がん / MAPK経路 / ERK経路 / シグナル伝達 / 再発癌 / 抗癌剤抵抗性 |
研究成果の概要 |
ERK経路(Raf-MEK-ERK)は増殖刺激により活性化されて細胞増殖を誘導する一方で、経路上流に位置する増殖因子受容体、Ras、Rafなどの遺伝子変異はERKシグナルの異常活性化を導き、発癌を駆動する。しかし、これらの変異体の出現がどのようなプロセスを経て細胞の癌化や多様な悪性形質を誘導するのか、その分子機序には不明な点が多い。本研究ではERKシグナルが異常活性化を示す細胞株について、網羅的な遺伝子発現解析を実施した。その結果、癌遺伝子による強力かつ継続的なERK活性化が、発癌のみならず抗癌剤耐性獲得を導く様々な蛋白質や非翻訳性RNAの発現制御に寄与していることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ERK経路を構成する遺伝子の多くは様々な癌で高率に変異が認められる。その多くはERKシグナルを異常活性化して癌化や抗癌剤抵抗性を誘導するが、その分子的基盤は不明な点が多かった。本研究により、癌遺伝子に由来する強力なERKシグナル下流において、発癌および抗癌剤抵抗性の獲得に寄与する様々な遺伝子とその機能が明らかにされた。これらの知見は新たな分子標的や癌治療法の開発を促進すると期待される。
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