研究課題/領域番号 |
17K08659
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
水谷 龍明 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 助教 (50701843)
|
研究分担者 |
杉田 昌彦 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (80333532)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 慢性炎症 / 好中球 / マクロファージ / がん / 免疫学 / 結核 / 慢性炎症病態 / S100 / 感染症 / 癌 |
研究成果の概要 |
炎症反応では、炎症を促進するマクロファージ(M1)に加えて、炎症を抑えるタイプのマクロファージ(M2)が誘導される。M1とM2のバランスは、慢性炎症や癌の悪性化と密接な関係にある。本研究では、結核等細菌感染で生じるM2が、好中球発現分子S100A9により積極的に誘導されることを示し、その分子基盤の一端を明らかにした。また、新規に樹立したS100A9遺伝子欠損マウスを用いて、がんの成長や転移に対するS100A9寄与について検討した。その結果、転移を促す分子であることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症反応を抑制するM2マクロファージは、慢性炎症やがんの発症に深く関わるが、その誘導機序は不明な点が多い。本研究は、癌病態を宿主免疫系と癌との慢性共存状態と捉え、細菌の持続感染病態で得られた好中球によるマクロファージのM2誘導メカニズムを追求し、その分子基盤の一端を明らかにした。好中球に着目した炎症抑制機序はこれまでよく知られておらず、本研究成果の学術的意義は大きい。また、癌病態におけるM2誘導機序の解明は、新たながん治療を開発するために重要な知見となり得る。
|