研究課題/領域番号 |
17K08660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
眞田 文博 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座准教授 (30722227)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 選択的スプライシングバリアント / 細胞外マトリックス蛋白 / ペリオスリン / トリプルネガティブ乳がん / ペリオスチン / 治療抵抗性乳がん / 慢性心不全 / 抗癌剤治療抵抗性乳癌 / 選択的スプライシング / splicing variant swich |
研究成果の概要 |
ペリオスチンはC末端に選択的スプライシングバリアントを有し、治療抵抗性乳がんで病態形成に関与するが、その詳細な役割については明らかとなっていない。我々はスプライシングベクタ―を作成しSUM159PTトリプルネガティブ乳がん細胞株に導入し、ペリオスチンエクソン21含有、非含有細胞群を比較した。エクソン21発現細胞は細胞外マトリックス蛋白、FAK、炎症性サイトカイン関連遺伝子の発現が著名に高く、エクソン21含有細胞のみxenograft modelで腫瘍を形成した。さらにエクソン21中和抗体は腫瘍形成を著名に抑制した。これらの結果はペリオスチンバリアントが腫瘍環境形成に寄与することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳がんは日本において年間8万人が新規に発症し、1.2万人が失命する、女性に最も多いがん腫となっている。乳がんのうち約15%の患者は治療ターゲットのないトリプルネガティブ乳がんであり、再発率が高くまた40歳以下の若い患者が多く、アンメットメディカルニーズの高い疾患である。今回の研究により、病的なペリオスチンバリアントがトリプルネガティブ乳がん腫瘍形成に関与していること、その抑制が治療につながることを証明できた。従来の治療法とは異なり、生理的なバリアントを抑制しないため、疾患特異性が高く、安全性の高い治療法につながるものと考えられ、社会的意義の高い研究である。
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