研究課題
基盤研究(C)
本研究において研究代表者らはHECT型ユビキチンリガーゼであるHERC2がRecQヘリカーゼであるBLMおよびWRNと1本鎖DNA結合タンパク質であるRPAとの結合を仲介し、DNAの二次構造物であるグアニン4重鎖(G4)を抑制するための主要因子であることを発見した。HERC2の欠失あるいは Cas9/CRISPRゲノム編集によるHERC2の酵素活性の死活化は姉妹染色分体の増加およびG4の蓄積をもたらした。G4蓄積においてHERC2はBLMおよびWRNに対してエピスタシスな関係を示した。
HERC2あるいはそのE3活性の欠失により、DNAヘリカーゼであるBLMとWRNの機能が損なわれてG4が蓄積し、細胞はG4安定化剤であるピリドスタチンおよびテロメスタチンに対して高い感受性を示した。多くのタイプのがんにおいてHERC2の発現が減少していることから、HERC2の機能不全によるG4の蓄積はがん治療においてG4安定化剤の標的あるいは効果の指標となることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 備考 (2件)
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