研究課題/領域番号 |
17K08699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
千葉 英樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00295346)
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研究分担者 |
杉本 幸太郎 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40791009)
柏木 維人 獨協医科大学, 医学部, 助教 (50722451)
齋藤 明 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70791010)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 細胞接着 / 核内受容体 / エストロゲン受容体 / シグナル伝達 / がん / 子宮体癌 / 子宮体がん / 病理学 / タイト結合 / 子宮内膜癌 / クローディン / クロストーク / 細胞間接着 / 細胞内シグナル |
研究成果の概要 |
タイト結合分子クローディン-6 (CLDN6)による細胞接着を起点とするシグナルが、レチノイン酸受容体 (RARgamma)とエストロゲン受容体 (ERalpha)のセリンリン酸化に至り転写活性を制御する「細胞接着-核内受容体シグナル伝達経路」を発見した。また子宮体癌では、CLDN6の異所性発現が強力かつ独立した予後不良因子となることを明らかにした。さらに分子生物学的アプローチにより、癌細胞がCLDN6-ERalphaシグナルを乗っ取ることで悪性形質が増強されることを突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織構築に必須である細胞接着分子は、細胞内シグナルを活性化することで多様な生理・病理現象を制御するが、その分子機構は不明であった。我々はCLDN6による細胞接着を起点とするシグナルが核内受容体のリン酸化に帰結し転写活性を制御することを見出した。このコンセンサスリン酸化配列はヒト核内受容体48種類中14種類で保存されており、生物学的重要性が強く示唆された。 さらに我々は、異常なCLDN6-ERalphaシグナルは子宮体癌の悪性形質を増強することを見出した。今回の研究成果から、「細胞接着シグナルが転写因子の活性を制御することによってがんの進行を促進する」新たな分子機序の存在が明らかになった。
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