研究課題/領域番号 |
17K08719
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平塚 拓也 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (90641639)
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研究分担者 |
鶴山 竜昭 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (00303842)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 悪性リンパ腫 / 質量分析 / 病理組織 / バイオマーカー / 病理学 / プロテオーム / トランスレーションリサーチ / トランスレーショナルリサーチ |
研究成果の概要 |
びまん性大細胞性B細胞性リンパ腫(DLBCL)は、悪性リンパ腫の中で、最も頻度の高い リンパ腫であるが、その中のCD5陽性DLBCLは、きわめて予後が悪いことが知られている。我々は、FFPE標本から効率的にタンパク質を抽出するプロトコールを開発し、LC-MSによりCD5陽性DLBCLにおいて、1204個のタンパク質が同定された。その中では特にBcl-2, TCL-1AやMAPキナーゼがCD5陽性DLBCLでは、CD5陰性DLBCLよりも発現が亢進していることを発見した。このことから、CD5陽性DLBCLでは、Tcl-1A, ERK2, Bcl-2というカスケードが活性化していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CD5陽性DLBCLは、DLBCLの中できわめて予後が悪いことが知られている。今まで、CD5陽性DLBCLのoncogenesisや進展に関する分子機構は明らかではなく、有効な治療も開発されていなかった。それに対し、我々の研究では、Bcl-2, TCL-1AやMAPキナーゼがCD5陽性DLBCLでは、CD5陰性DLBCLよりも発現が亢進しており、CD5陽性DLBCLの腫瘍化にTcl-1A, ERK2, Bcl-2というカスケードの活性化が関与している可能性を示した。このことにより、これらのカスケードを阻害することによるCD5陽性DLBCLの新規治療法の開発の可能性が示された。
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