研究課題/領域番号 |
17K08727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2020-2021) 自治医科大学 (2017-2019) |
研究代表者 |
土橋 洋 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学病院, 教授 (90231456)
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研究分担者 |
北川 雅敏 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50294971)
坪地 宏嘉 自治医科大学, 医学部, 教授 (50406055)
後藤 明輝 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90317090)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Trefoil factor-1 / mTOR / 肺癌 / 増殖抑制 / 遊走 / 浸潤 / バイオマーカー / TFF1-3 / アポトーシス / 蛍光免疫染色 / 浸潤能 / TFF-1 / 浸潤抑制 / abortive cell cycle / 転写制御 / 乳癌 / Akt / 遺伝子増幅 / MLPA / FISH / p27 / ubiquitin ligase / ELISA / microRNA / trefoil factor / 遺伝子多型 |
研究成果の概要 |
mammalian Target of Rapamycin (mTOR)により発現抑制される分子として抽出したTrefoil factor-1 (TFF-1)のヒト肺癌での機能を解析した。培養細胞ではTFF1はアポト-シスを誘導することで細胞増殖を抑制し、遊走、浸潤能にも抑制性に機能した。TFF1の分泌は腺癌細胞のみで見られたが、ヒト肺癌組織では全組織型で発現を認めた。肺癌患者では血清中TFF1-3の全てが正常コントロール群より統計的有意差をもって高かった。以上より、TFF1は肺癌細胞では腫瘍抑制性に機能し、TFF1-3の血中濃度は肺癌患者のバイオマーカーとなる可能性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TFF-1は肺癌培養細胞においてアポト-シスを誘導することで細胞増殖を抑制し、遊走、浸潤能も抑制した。TFF-1が肺癌細胞では腫瘍抑制性に機能するという新規の結果は、基礎研究面での意義だけでなく、TFF-1の発現、機能を亢進させる薬剤が肺癌における新たな抗癌剤の候補となり得るということで臨床応用が期待できる点でも意義がある。またTFF-1-3の血中濃度は肺癌のスクリーニング、あるいは治療後の再発や転移のモニターリングの際のバイオマーカーとなる可能性も示唆され、こちらは肺癌の診断、治療に大きく貢献できる可能性がある事で社会的にも非常に意義のある結果と考えている。
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