研究課題/領域番号 |
17K08801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
安井 文彦 公益財団法人東京都医学総合研究所, 疾患制御研究分野, プロジェクトリーダー (40399473)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 低応答性 / 液性免疫 / 高病原性鳥インフルエンザ / 重症肺炎 / B細胞濾胞 / 高病原性 / 重症化 / ワクチン / 宿主免疫 / 感染症 |
研究成果の概要 |
重症肺炎を惹起する高病原性鳥インフルエンザ(HPAI) H5N1ウイルス感染に対する獲得免疫応答を解析する目的で、季節性H1N1またはHPAI H5N1ウイルスを感染させたマウス及びカニクイザルでの病態と獲得免疫誘導の比較解析を行った。 HPAI H5N1ウイルス感染個体では、H1N1感染個体に比べて樹状細胞とCD4+T細胞の相互作用が疎であり、抗体誘導が非常に減弱していた。HPAI H5N1 ウイルス感染に重症化には、樹状細胞の活性化及び集積の異常とその後のT細胞によるB細胞活性化不全び抗体産生の減弱が起因していると考えられた。予防ワクチン接種は、良好な抗体産生を誘導し、重症化を阻止できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)H5N1ウイルス感染による重症化機序の解析は、ウイルス因子を中心に行われてきた。今回、ウイルス因子のみならず、宿主免疫応答性の低下もHPAI H5N1ウイルス感染による重症化に関わっている可能性を示すことができた。また、抗体誘導の低応答性は、抗原提示細胞である樹状細胞の活性化及び集積異常であることが判明し、自然免疫から獲得免疫まで影響受けていた。 更に、高度弱毒化ワクシニアウイルスベクターを用いたH5亜型ワクチンを作出し、良好な発症防御効果を確認した。HPAI H5N1ウイルス感染に対する重症化阻止には、予防ワクチンの開発が非常に重要であるを示せた。
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