研究課題/領域番号 |
17K08805
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 長崎大学 (2019) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
徳舛 富由樹 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (60733475)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マラリア / 脂質代謝 / 脂質膜 / リン脂質 / リモデリング / アシル転移酵素 / リピドミクス / リゾリン脂質アシル転移酵素 / 脂質リモデリング / ガメトサイト / 性分化 / 寄生虫 / 生物物理 / 寄生虫学 / 脂質 / 細胞膜 |
研究成果の概要 |
本研究では、マラリア感染細胞における細胞環境バランスを解明するため、脂質分子のリサイクリングと膜多様性の構築システムに焦点を当てて解析した。感染細胞に重水素ラベル脂質を添加した活性実験では、パルミチン酸などの特定の脂質に対する特異性が確認された。しかし、リン脂質合成における脂肪酸の組み合わせにも特徴があり、同じ脂肪酸を添加しても作成されるリン脂質の種類が限定されることがわかった。また有性生殖期であるガメトサイトでは脂質取り込みのターンオーバーが速く、特にPEで顕著であった。これらの結果より、マラリア原虫がステージ特異的に脂質のプロファイルをコントロールしている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マラリアはホストである赤血球内部で増殖し、赤血球内部に様々な膜構造を作り出しながら自身の成長に最適な環境を構築する。その過程の中でも脂質リモデリングは、脂質膜の特性や膜タンパク質の機能に重要な脂質分子のバラエティ構築を司っている。このプロセスを理解することはマラリアのコントロールに大きく寄与するが、マラリア原虫の脂質リモデリングに関わる分子メカニズムの多くは不明のままであった。本研究では脂質リモデリングに関与する分子を、ヒトにおける相同分子から同定し、特徴的な脂質取り込みパターンが存在することを示した。この研究データからマラリアがホスト内で独自の環境整備を行うメカニズムの一部がわかった。
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