研究課題/領域番号 |
17K08816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
葛西 真治 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 部長 (80332360)
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研究分担者 |
冨田 隆史 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 主任研究官 (20180169)
駒形 修 国立感染症研究所, 昆虫医科学部, 主任研究官 (20435712)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 殺虫剤抵抗性 / イエバエ / ゲノム編集 / CRISPR/Cas9 / ノックアウト / ノックダウン抵抗性 / kdr / 殺虫剤 / 作用点 / Musca domestica / ナトリウムチャネル / 選択的スプライシング / ピレスロイド / 創薬 |
研究成果の概要 |
微小昆虫や飼育が難しい昆虫の殺虫剤抵抗性遺伝子の機能解析のため、イエバエのゲノム編集技術の確立を試みた。white遺伝子をターゲットとしてイエバエの卵にガイドRNAをインジェクションした。その結果、野生型とは異なる白色眼を有する個体を得ることができ、私たちが確立したノックアウトの系がイエバエで働くことを確認することができた。次に、ピレスロイド系殺虫剤の作用点であるナトリウムチャネルの選択的エクソン上に生じた抵抗性変異をノックアウトすることで、殺虫剤感受性が回復することを期待した新たなノックアウト試験を試みたが、卵が孵化し幼虫へと発育する過程を確認することができなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、イエバエのゲノム編集技術の確立を目的として行われた。イエバエの眼色(赤色)を司るwhite遺伝子のノックアウトを試みた結果、白色眼を有する個体の作出に成功し、インジェクションの系がうまく働いていることを明らかにした。イエバエは古くから飼育法が確立され、モデル昆虫あるいは実験動物として有効活用されてきた。ヒゼンダニやアタマジラミ、サシチョウバエといった比較的飼育が難しかったり、微小で実験が容易ではない生物で確認された遺伝子変異について、イエバエ体内で再現して機能解析を行ったり、難飼育生物の殺虫剤抵抗性系統に有効な殺虫剤の生物検定を効率的に行う上で、大きなステップとなる成果と言える。
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