研究課題/領域番号 |
17K08817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
安田 加奈子 (駒木加奈子) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所, 研究員 (50415551)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マラリア原虫 / 転写因子 / RNA結合ドメイン / PREBP / 核局在 / ChIP-Seq / 表面抗原 / 細胞周期 / マラリア / 転写調節 / KHドメイン |
研究成果の概要 |
本研究ではRNA結合ドメインを特徴的に持つマラリア原虫独自の転写因子であるPREBPおよび類似した構造を持つ機能未知タンパクPf1の細胞内局在を観察した結果、これらは異なるタイミングで核局在しており、転写因子として働くタイミングの違いが示唆された。続いて、PREBPの調節ターゲット遺伝子候補をChIP-Seqによって同定した。同定された約80のターゲット遺伝子候補のうち、約4割はPfEMP1、rifinなどの表面抗原タンパク質だった。今後はPREBPがこれらの表面抗原の発現タイミングをどのように制御しているかを明らかにすることで、原虫の宿主内寄生適応機序の一端が明らかとなることが期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、マラリア原虫の転写因子の活性の制御は転写因子自身の発現の有無では無く、核局在の調節によってなされていることを示唆され、これは原虫では全く新しい発見となった。このように転写因子の活性制御は赤血球内寄生期の細胞周期進行を支える根幹のメカニズムである可能性が示された。また、PREBPの新たなターゲット遺伝子候補としてPfEMP1に代表される表面抗原多型に関わる遺伝子を多数見出したことから、PREBPの作用がヒトの免疫から逃れようとするマラリア原虫の生存戦略の極めて重要な部分に関わっている可能性が示唆された。
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