研究課題/領域番号 |
17K08825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 京都大学 (2019) 宮崎大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
村瀬 一典 京都大学, 医学研究科, 助教 (40710869)
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研究分担者 |
相川 知宏 京都大学, 医学研究科, 助教 (70725499)
白石 宗 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70725168)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 外膜小胞 / 病原性細菌 / 宿主細胞の免疫応答 / エンドサイトーシス / ワクチン |
研究成果の概要 |
本研究では、グラム陰性菌の外膜小胞(OMV)の産生誘導メカニズム解析において、外膜成分のリポ多糖(LPS)の糖鎖構造解析から、リピドA部分の局所的なものではなく、菌体全体に影響する不可逆的な構造変化(修飾)がOMVの産生誘導に関与していることが明らかとなった。 また、OMVによる宿主細胞への免疫応答では、IL-8、IL-18、IL-1βの3つの炎症性サイトカインの誘導が確認された。特にIL-18、IL-1βを含むIL-1ファミリーの誘導はインフラマソームの活性化が関与している可能性を示すものであり、OMVとインフラマソームの関連を示唆する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌が産生する外膜小胞(OMV)は、内包する種々の細菌由来分子を介して、宿主への病原性発揮機構の一部を担うことが既に報告されており、今回得られたLPSの構造的な変化がOMVの産生誘導に関与するという知見は、他の細菌においても多様な病原メカニズムを解明する上で、非常に重要な知見と考えられる。また、その一方で、本研究成果の一部として得られたOMVによる宿主細胞での免疫応答およびインフラマソーム形成への関与は、種々の細菌感染とそれに伴う病態変化を結びつける基盤的な知見と成り得るものである。さらに、これらの成果は細菌感染症に対するワクチン開発への将来的な応用に繋がると期待される。
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