研究課題/領域番号 |
17K08826
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 和久 大阪大学, 微生物病研究所, 講師 (40420434)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | コレラ / 進化 / 病原性 / 環境適応 / コレラ菌 / メタンチオール / 遺伝子機能解析 / Vibrio cholerae / Cholera |
研究成果の概要 |
コレラ菌(ビブリオコレラ)は200以上の血清型や遺伝的多様性があるが、遺伝子座MS6_A0927にM遺伝子又はLH遺伝子のどちらかを有して進化したと考えられた。本研究ではMS6_A0927の破壊株及びMとLH遺伝子を置き換えたハイブリット株を作製し、当該遺伝子の機能解析を行った。M遺伝子を有する場合、コレラ菌はメタンチオールを単一硫黄源として、嫌気下で有意に増殖した。また、メタンチオールの濃度を上げていくと、特定の培地において増殖誘導期が遅延する現象も見出した。コレラ菌のM遺伝子はO-アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ活性を持ち、メタンチオールからメチオニンを合成することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コレラ菌により、世界では年間数百万人の患者と10万人前後の死者が推定されている。本研究では、コレラ菌が進化の過程で二者択一的に選択した遺伝子について解析し、M遺伝子を有するコレラ菌が、一定の栄養制限環境下でメタンチオールを効率的に利用し、有意に増殖することを見出した。メタンチオールは沼などの環境中やヒトや動物の血液、脳、およびその他の組織中にも存在するが、一部のコレラ菌がM遺伝子を選択して有することの生物学的意義の理解については、今後の課題である。
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