研究課題/領域番号 |
17K08842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 新潟薬科大学 (2018-2019) 法政大学 (2017) |
研究代表者 |
西山 宗一郎 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 准教授 (30343651)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | コレラ菌 / 走化性 / 環境応答 / 病原因子 / 遺伝子発現制御 / 走化性受容体 / ToxRレギュロン / 病原因子発現制御 |
研究成果の概要 |
コレラ菌のToxR/TcpP制御ネットワークは温度などの様々な環境因子を検知し,それに応じて病原因子の発現を調節する.コレラ菌は胆汁成分のタウリンへの走化性を示すが,その走性が高温培養時に上昇することから,ToxR/TcpPの関与が疑われる.本研究ではタウリン走性を担う走化性受容体Mlp37がToxR/TcpP制御下にあるのか,またToxR/TcpP制御下にあるが解析が進んでいない走化性受容体Mlp7・Mlp8の機能解明を目的として研究を進めた.結果,種々の解析によりmlp37の発現が実際にToxR/TcpP制御下にあることが強く示唆された.またMlp7のリガンドを複数同定することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コレラ菌のToxR/TcpP制御ネットワークは外的な環境要因により病原因子の発現制御を行うが,本研究により走化性能の精密なコントロールも行っていることが明らかとなり,このネットワークは従前考えられていたよりも更に巨大な制御回路を形成していることが示された.この知見はコレラ菌の病原性と走化性の関連性をより一層補強するものであり,コレラの新たな予防・治療法へ結びつくことが期待される.関連走化性受容体の新規リガンド同定及びその応答については,上記ネットワークの精妙さを裏付けると共に,受容体の刺激受容とシグナル伝達機構の分子メカニズムに関して,従来の常識に一石を投じ新たな展望を拓く重要な知見である.
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