研究課題/領域番号 |
17K08845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
関塚 剛史 国立感染症研究所, 病原体ゲノム解析研究センター, 室長 (40462775)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ファージ / 腸内細菌 / 多様性 / 細菌叢破綻 / ゲノム |
研究成果の概要 |
腸管内バクテリオファージを効率的且つ簡便に回収する方法を考案し、新規バクテリオファージのゲノム配列を確定した。抗菌薬多剤併用療法を実施した潰瘍性大腸炎患者の治療前後の腸内細菌叢解析をメタゲノム解析により行い、抗菌薬多剤併用療法開始前の活動期に多く存在する細菌種、及び、治療後の寛解期で多く存在する細菌種が確認された。更に、phageome解析を行ったが、各患者で多様なパターンを示し、治療前後での共通性は認められなかった。しかし、個人の治療前後でのファージ組成は大きく変化していた。回収したファージを用いた細菌叢への感染実験を行ったが、供与したファージの増加は認められなかった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎(UC)患者の腸内細菌叢では、活動期と寛解期において共通して増減する細菌種が存在する一方、ファージの組成には共通項は認めらず、その組成は個人ごとにおいても治療前後で大きく異なっていた。UCでは細菌叢の破綻が関与し、健常な細菌叢に戻すことで寛解に向かうことが本研究でも明らかとなったが、ファージの組成も大きく変化することが強く示唆された。腸管内の細菌およびファージ組成の変化を共に注視することで、寛解維持の状態を把握できる可能性が予想され、侵襲性の少ない、メタゲノム解析手法を用いた経過観察を行うための基盤が作成できたものと思われる。
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