研究課題/領域番号 |
17K08854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
林 宣宏 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (80267955)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | HIV / antibody / myristoylation / AIDS / 抗体ライブラリー / 抗体 / ミリストイル化 / エイズ / Nef |
研究成果の概要 |
AIDSの新たなコンセプトに基づく治療法のための、HIV-Nefの機能を制御するダイアボディ(2重特異性抗体)を、抗ミリストイル基抗体と抗HIV-Nef抗体、さらに、細胞に入り込むための分子針も備え付けて作製する。HIV-Nefを導入したT細胞にこのダイアボディを作用させることで、HIV-NefによるT細胞の機能阻害を阻止する。 独自の抗体ライブラリー技術により、抗HIV-Nef抗体と抗ミリストイル基抗体の開発に成功した。また、ファージ由来の分子針を抗HIV-Nef抗体に融合することにも成功した。今回作成した人工抗体がHIVに感染したT細胞の機能を回復させられるかが今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発を目指すAIDS治療薬は、既存薬剤と異なりNefを標的分子とするため、交叉耐性が生じる可能性が低いと考えられる。また、本治療薬は結合部位(エピトープ)をNefの任意の領域とするため、複数の薬剤を開発することができ、薬剤耐性変異獲得に対応しやすいと考えられる。 ミリストイル化はがんや様々な疾患の治療対象になることが、近年、続々と報告されている。本研究で証明するコンセプトは、病原因子(ミリストイル化タンパク質)の分子機能そのものではなく、細胞内局在を制御することによる疾患治療に関するものであり、AIDSに限らず、分子機能が未知の病原因子が関連する疾病治療の新たな戦略になりえるものである。
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