研究課題/領域番号 |
17K08898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
保岡 啓子 北海道大学, 保健科学研究院, 客員研究員 (80463735)
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研究分担者 |
藤田 博美 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (60142931)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ドナー家族 / 脳死 / 臓器移植 / ナラティブリサーチ / 当事者研究 / バイオエシックス / メンタルケア / 悲嘆プロセス / 医療人類学 / 生命倫理 / 脳死・臓器移植 / ナラティブ / ライフスタディ / 脳死臓器移植 / 医療社会学 / 移植医療 / ナラティヴ |
研究成果の概要 |
日本の移植法改正に伴い臓器移植が増加しつつあるが、ドナー家族の臓器提供後の調査はあまり行われていないのが現状である。生体ドナーが中心の日本では、脳死からの臓器提供家族のインフォーマントを見出すことが困難を極め、2002年以降フォーマル・インタビューに応じてくれたドナー家族は6名に過ぎない。しかしながら、18年に及ぶオリジナル調査から現在までの追跡調査は継続出来ている。 調査の結果、①臓器提供直後、納得していたが、現在は後悔しているドナー家族、②提供直後、後悔していたが、現在、納得しているドナー家族、③18年間、臓器提供に納得しているドナー家族の3タイプが存在していることが顕著に判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では脳死からの臓器提供が少なく臓器不足が移植医療の障壁となっている。しかしながら、ドナー家族の心情の研究はあまり行われていない。本研究では、臓器提供後のドナー家族のメンタルケアに着目し、ドナー家族のインタビュー調査及び追跡調査を行った。その結果、臓器提供直後、臓器提供に納得していた遺族が後悔に転じたり、後悔していた遺族が納得に転じたり、十数年変わらず臓器提供に納得している遺族などの存在が明らかになった。「臓器提供の社会的評価」がドナー家族の悲嘆プロセスに影響するという調査結果を明らかにした。このことは今後の臓器提供数増加、しいては移植医療の発展に貢献し、その学術的意義や社会的意義は大きい。
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