研究課題/領域番号 |
17K08916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 恵子 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (10398456)
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研究分担者 |
伊藤 達也 京都大学, 医学研究科, 講師 (00452342)
松村 由美 京都大学, 医学研究科, 教授 (10362493)
鈴木 美香 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (60555259)
児玉 聡 京都大学, 文学研究科, 准教授 (80372366)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 人体由来資料 / 医療情報 / 研究利用 / 胚盤胞 / ES細胞 / ガバナンス / 人体由来試料 / 政策研究 / 社会医学 / 細胞・組織 / 移植・再生医療 / 遺伝子 |
研究成果の概要 |
本研究では、診療の際に得られる人体由来の試料や医療情報を、研究に利用する際の施設内ガバナンス体制を提案することが目的である。このため、患者・市民の意見を調査したり、海外での状況を比較することを通じて、方策を検討した。患者・市民の多くは、試料・情報の研究利用に肯定的であったが、研究者は意義のある研究を実施する、ルールを作成して遵守する等を条件として挙げた。従って、匿名加工だけでは不十分で、患者や市民に試料・情報がどう利用されるかを伝え、「社会からの同意」を得ることが必須である。市民は、研究者を無条件で信頼するわけではなく、自律的なガバナンス体制があって信頼が得られることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究機関等が検体・情報を研究利用する際の条件として、患者・市民は、研究実施の公表や、逸脱者への制裁も含むルールを作って遵守すること、これらを明示すること等を挙げた。匿名加工や拒否の機会の設置等では十分でなく、研究の適正な実施や自律的なガバナンス方法を社会に説明して了解を得ること(societal consent)が重要であり、施設では、基本方針、ガイドライン・行動基準、説明ツール等の整備が必要である。市民は、研究者を無条件で信頼するわけではなく、研究者が責任を明確にしてそれを果たすことを説明し、患者・市民の了解を得るための持続的な営為が必要であることが明らかとなるなど、有益な知見が得られた。
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