研究課題/領域番号 |
17K08945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
竹上 未紗 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (50456860)
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研究分担者 |
森脇 健介 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 准教授 (10514862)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂質低下療法 / 脂質異常症 / 費用対効果 / 一次予防 |
研究成果の概要 |
脂質低下療法の心血管疾患に対する臨床的な有効性は明らかであるが、欧米に比べて心血管疾患の発症が少ない日本人において、一次予防を目的とした脂質低下療法をどのような患者に対し実施するかは議論がある。本研究では、心血管疾患の一次予防を目的とした脂質低下療法について、社会経済的な観点から検討した。マルコフモデルを用いた費用対効果分析の結果、脂質値以外の心血管疾患リスクがない対象においては、日本における支払意思額を基準とした場合、その費用対効果は低かった。心血管疾患のリスク因子の保有により費用対効果が異なり、心血管疾患の発症リスクが高い患者においては、その費用対効果は許容できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂質異常症の患者が増えるに従い、脂質低下療法の必要性が高まっている。心血管疾患の一次予防としての脂質低下療法をどのような患者に実施すべきかどうかは、臨床的な観点だけでなく、社会経済的な観点からの評価も必要である。脂質異常症の患者における心血管疾患の発症リスクは同じではなく、心血管疾患のリスク因子の保有により、心血管疾患の発症リスクは異なる。患者の脂質以外の心血管疾患のリスク因子を保有している患者およびリスク因子の保有パターンごとに脂質低下治療薬の費用対効果を検討した結果、治療の費用対効果が高い集団が明らかとなった。本研究の結果は、公衆衛生学的な予防・治療戦略上の意思決定の一助となる。
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