研究課題/領域番号 |
17K08953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江頭 伸昭 九州大学, 大学病院, 准教授 (80352269)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 末梢神経障害 / 抗がん薬 / がん化学療法 / 痛み / 睡眠 / 軸索変性 / グルタミン酸 / 副作用 / 神経薬理学 / オキサリプラチン / 薬理学 / 神経障害 |
研究成果の概要 |
本研究では、がん化学療法における末梢神経障害と睡眠との関係を検討し、新たな予防・治療薬の探索を行った。その結果、抗がん薬による末梢神経障害と睡眠との明確な関係を見出すことはできなかったが、PC 12細胞や末梢神経障害動物モデルを用いて、イブジラストおよび加味逍遥散などの薬剤が予防効果を有することを見出した。さらに、これらの薬剤は坐骨神経の軸索変性を抑制することを確認した。一方、これらの薬剤は、オキサリプラチンの抗腫瘍作用に影響しないことを、がん細胞や担がん動物を用いた検討で確認した。以上の研究成果より、イブジラストや加味逍遥散が抗がん薬誘発末梢神経障害に対して有用である可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オキサリプラチンなどの抗がん薬は、高頻度で末梢神経障害を引き起こし、患者の生活の質を著しく低下させるだけではなく、重篤例ではがん治療の継続が出来ず、臨床現場で切実な問題となっている。しかし、その発現機序は十分に明らかになっておらず、有効な予防・治療法も国内外において未だに確立されていない。本研究により、すでに医療用医薬品として使用されているイブジラストや加味逍遥散などの医薬品が軸索変性を抑制して抗がん薬誘発末梢神経障害に対して有用であることを見出したことは、大変意義のある成果であると考えられる。
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