研究課題/領域番号 |
17K08955
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
石塚 洋一 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (70423655)
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研究分担者 |
江良 択実 熊本大学, 発生医学研究所, 教授 (00273706)
竹尾 透 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 講師 (10517014)
中潟 直己 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (30159058)
永松 朝文 熊本大学, 薬学部, 客員教授 (40155966)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アセトアミノフェン / 肝障害 / 肝傷害 / ミトコンドリア / 薬物有害反応 / ドラッグデリバリーシステム / DDS |
研究成果の概要 |
アセトアミノフェン(APAP)誘発肝障害マウスモデルを用い、ミトコンドリア指向性抗酸化剤Mito-TEMPO(MT)の顕著な肝細胞壊死抑制効果および肝組織酸化ストレス軽減効果を示す一方、c-Jun N-末端キナーゼ等の障害増強因子を抑制しなかった。肝障害惹起の後投与において、既存治療薬のN-アセチルシステインよりも顕著な肝保護効果を示した。また、ヒト肝細胞3次元培養モデルにおいても、MTは優れた細胞障害・酸化ストレス抑制効果を示した。また、発展的検討として、臨床応用の可能性のあるミトコンドリア指向性抗酸化剤や、既存薬でミトコンドリア保護作用を有する化合物の肝保護効果を見出すことにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
解熱鎮痛薬アセトアミノフェンの重篤な有害作用である肝毒性は、世界中で解決すべき重大な社会問題となっている。本研究では、これまでの申請者らの技術・知識を総動員し、アセトアミノフェン誘発肝傷害発症におけるミトコンドリア酸化ストレスの役割を明らかにし、ミトコンドリア指向性の抗酸化剤をはじめとし複数のミトコンドリア保護効果を有する薬物の効果を見出した。これらの知見は、新規治療法の可能性を社会に提案すると共に、肝障害病態機序の解明につながる学術的にも価値ある発見である。また、肝障害治療におけるドラッグデリバリーシステムの有用性を薬理学的に示唆する意味でも価値ある発見である。
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