研究課題/領域番号 |
17K08958
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
三浦 克之 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 名誉教授 (00183624)
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研究分担者 |
冨田 修平 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00263898)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 腎線維化 / 低酸素 / 低酸素誘導因子 / HIF-PHD阻害薬 / 血管新生 / PAI-1 / CTGF / 血管内皮増殖因子 / 線維化 / UUOモデル / HIF / PHD阻害剤 / CKD |
研究成果の概要 |
低酸素誘導因子HIFは組織の低酸素に順応すべく、解糖系、血管新生、造血等を促す転写因子である。本研究はマウス腎線維化モデルを用い、HIF がVEGFを介して血管新生を促し、腎線維化抑制に働く可能性と共に線維化におけるHIFの役割を検討した。HIF活性化薬は健常腎のVEGF発現を促進したが、HIF-1遺伝子の欠損、HIF活性化薬はVEGFの遺伝子発現に効果はなく、腎線維化におけるHIF経由の血管新生の関与は示せなかった。HIF-1遺伝子欠損、HIF活性化薬は線維化に影響を与えなかったが、腎線維化促進因子のPAI-1とCTGFは線維化腎においてHIF依存性に一過性に亢進することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
末期腎不全では腎の線維化に伴い造血因子エリスロポエチン産生が低下し、腎性貧血が生じるため、エリスロポエチン製剤の注射が必要となる。このエリスロポエチン産生には転写因子の低酸素誘導因子HIFが必要で、このHIF安定剤が腎性貧血の治療薬として臨床応用されるようになった。HIFは腎線維化がその成因に深く関わる可能性がある。今回の研究は腎線維化におけるHIFの働きについて、特に血管新生と関連するかについて検討した。腎線維化でのHIFと関連した血管新生の役割は解明できなかったが、HIFに関連した線維化関連分子の役割を示すことが出来た。この結果はHIF安定剤の腎性貧血の臨床適応において貴重な情報となる。
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