研究課題/領域番号 |
17K08998
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
永井 宏平 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (70500578)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自己免疫疾患 / ANCA関連血管炎 / 自己抗原 / 翻訳後修飾 / 膠原病 / 質量分析 / 血管炎 / 診断マーカー / 翻訳語修飾 / 免疫学 / 蛋白質 / プロテオーム |
研究成果の概要 |
本研究では。ANCA関連血管炎患者の末梢血好中球における、自己抗原Myeloperoxinase(MPO)の翻訳後修飾の解析を行った。ANCA関連血管炎患者8例と健常者8例の末梢血より好中球MPOを精製し、トリプシン消化した後に、高性能のLC-MS で解析した。その結果、MPO分子上の52種類の翻訳後修飾を同定することができた。そのうち、Carbamyl化などの複数の翻訳後修飾が患者群で有意に増加していることが示された。更に、翻訳後修飾を導入したマウスタンパク質をマウスに免疫することで、一時的に自己タンパク質に対する抗体価が上昇することを示し、翻訳後修飾異常と自己抗体産生の関係を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、ANCA関連血管炎患者の体内の自己抗原タンパク質Myeloperoxidase(MPO)上に、患者特異的な翻訳後修飾が存在することを初めて示した。更に、自己タンパク質の翻訳後修飾の異常が自己抗体を誘導しうることをマウスを用いた実験により示した。本研究成果は、ANCA関連血管炎における疾患発症機序の解明に寄与するだけでなく、MPOにおける患者特異的翻訳後修飾が、自己抗体の産生に先駆ける現象として、ANCA関連血管炎の早期診断マーカーとして使用できる可能性を示したということで大きな社会的意義を有していると考える。
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