研究課題
基盤研究(C)
WT1 mRNAは非寛解AML患者の同種造血幹細胞移植(移植)後の強力な予後因子であった。移植後大量シクロフォスファミドを用いたHLA半合致移植(PT/Cyハプロ移植)で血清IL-6は重度のサイトカイン放出症候群(CRS)、全生存率の低下と関連していた。移植後CD4+T細胞(Tcon)、CD8+T細胞、NK細胞数はPT/Cyハプロ移植でHLA一致血縁ドナーからの移植よりも低かったが、その後追いついた。Tcon/制御性T細胞(Treg)比はPT/Cyハプロ移植で高く、Treg/Tcon比が高いほど慢性GVHDの発生率が低かった。経直腸門脈シンチグラフィーは類洞閉塞症候群の診断に有用であった。
WT1が非寛解急性骨髄性白血病に対する同種造血幹細胞移植の有用な予後因子であることを示し、移植適応を考える上で有用となる。移植後大量シクロフォスファミドを用いたHLA半合致移植(PT/Cyハプロ移植)後に発症し、生命を脅かす可能性があるサイトカイン放出症候群の代理マーカーとしてIL-6を見出し、診断および治療法の開発に有用となる。PT/Cyハプロ移植後の免疫回復を明らかにし、CD4 + T細胞/制御性T細胞比が低いことが慢性GVHDが少ない機序である可能性を示した。非侵襲的門脈圧測定法である経直腸門脈シンチグラフィーが診断困難な移植後類洞閉塞症候群の診断法として有用であることを示した。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 7件) 備考 (2件)
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