研究課題/領域番号 |
17K09047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山中 博樹 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20340995)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | セリンプロテアーゼ / 細胞外環境改変 / シナプス可塑性 / 脊髄後角 / 後根神経節 / 神経傷害性疼痛 / ニューロトリプシン / 痛み / 末梢神経損傷 / 痒み / 可塑性 / 後角ニューロン / 後角サーキット / 細胞外環境修飾 / 疼痛伝達 / ネットワーク / 細胞外基質蛋白 / タンパク分解 / ニューロン / シナプス / 細胞外プロテアーゼ |
研究成果の概要 |
脊髄の運動ニューロンや海馬などで神経筋接合部の形成やシナプスの形態的可塑性に関与する分泌型セリンプロテアーゼであるニューロトリプシンの発現について検討した。その結果ニューロトリプシンが成体ラットの後根神経節と脊髄後角において定常的な発現を示している事が明となった。後根神経節では約30%程度のニューロンに発現を認めた。脊髄後角では痛覚伝達に関与するI-II層のニューロンにに限局して発現する事がわかり、後根神経節のニューロンでは末梢神経そんそうに応答して増加する事から、ニューロトリプシンが痛覚応答ニューロンで働き、またその可塑的な変化に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は痛覚伝導路において細胞外環境を改変し、シナプス可塑性に関わるニューロトリプシンの特異的な発現を明らかにできる。痛覚過敏を主症状とする神経傷害性疼痛が難治性であるメカニズムの1つが神経回路網の形態的な変化である。このため、形態変化を可能にする細胞外環境改変因子は難治性疼痛に対しての責任分子の1つである事が考えられる。従って痛覚伝導路の特異的に発現し、損傷応答して発現増加をしめしているニューロトリプシンは、神経傷害性疼痛をはじめとした疼痛の治療ターゲット分子となる可能性が高いと考えられる。今後は特異的な活性阻害剤の開発が今後の課題であると思われる。
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