研究課題/領域番号 |
17K09050
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
疼痛学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
右田 啓介 福岡大学, 薬学部, 教授 (10352262)
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研究分担者 |
松本 太一 福岡大学, 薬学部, 助教 (80570803)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 線維筋痛症 / 疼痛 / 前頭前野 / 帯状回 / ムスカリンM1受容体 / GABAB受容体 / ストレスモデルマウス / 前辺縁皮質 / c-fos / 前帯状回 / P2X7受容体 |
研究成果の概要 |
本研究では、線維筋痛症などの慢性疼痛発症における脳内の機能的変化について検討を行った。線維筋痛症モデルマウスとして作製した、反復低温ストレス負荷マウス、社会的ストレスマウス、酸性生理食塩水の腓腹筋投与マウス、坐骨神経部分結紮(PNSL)マウスでは、痛覚異常や前辺縁皮質におけるc-fosタンパク質の発現が観察された。また、PSNLマウスでは、ムスカリンM1受容体アゴニスト刺激により、脳内のGABAB受容体を介して疼痛を抑制できることを示した。 本研究より、線維筋痛症患者の疼痛はムスカリンM1受容体アゴニストあるいはGABAB受容体アゴニストにより抑制できる可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線維筋痛症の患者は、日本だけでも200万人はいると推定されており、発症原因は明らかにされていない。また、有効な治療薬がほとんどないため、多くの方が症状の疲労感や疼痛で苦しんでいる。本研究では、慢性疼痛に対して脳内のムスカリンM1受容体アゴニストがGABAB受容体を介して抑制効果があることを示した。今後、中枢性のムスカリンM1受容体アゴニストやGABAB受容体アゴニストを開発することで、線維筋痛症の新たな治療薬を創出できることが期待でき、本研究は学術的および社会的に意義深い。
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