研究課題/領域番号 |
17K09160
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤本 秀士 九州大学, 医学研究院, 教授 (30199369)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 食品衛生 / カンピロバクター / 薬剤耐性 / エリスロマイシン耐性 / ワンヘルス |
研究実績の概要 |
研究成果の内容,意義,重要性など 本研究は、グローバルな課題の一つである薬剤耐性カンピロバクターについて、本菌感染症に対する治療薬に耐性を示す菌株(治療薬耐性菌株)の人への伝播に関する科学的データを得るため、食肉の流通エリア内において、患者および家畜・食肉から治療薬耐性菌株を収集し、薬剤耐性情報等を調べることで、家畜農場~食卓および疾患までの治療上問題となる耐性菌の分布・発生状況や耐性の状況、遺伝的背景をゲノムレベルで調査することを目的としている。本菌感染症の治療薬ではマクロライド系が第一選択として推奨されているので、今回はその最も代表的な薬剤であるエリスロマイシンについて検討した。 先ず、異なる濃度のエリスロマイシンを含有する培地にリファレンス菌株(エリスロマイシンに対する最小発育阻止濃度(MIC: minimum inhibitory concentration)が0.25μg/~512μg/ml)を接種し、MIC値の小さな菌株の発育を抑制して治療薬耐性カンピロバクター菌株を効率的・選択的に分離する培地を開発した。次に、福岡地区でのカンピロバクター腸炎・食中毒の患者由来菌220株を本培地を用いて調べたところ、34株(15.5%)が発育し、そのうち4株(1.8%)は高度耐性(MIC >256μg/ml)であった。一方、福岡市内2地区7店舗から鶏肉を購入し、市販食肉に由来する菌株調べたところ、31検体中23例でカンピロバクターが検出された(汚染率74.2%)ものの、菌株は全てMIC値が4μg/ml以下であった。今後の検討のため、本研究で薬剤に耐性を示した菌株は、治療薬耐性カンピロバクター菌株として、付帯情報(分離年月日、場所)を記録し、-80℃に凍結保存した。
|