研究課題/領域番号 |
17K09273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
工藤 利彩 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20347545)
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研究分担者 |
羽竹 勝彦 奈良県立医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40164842)
勇井 克也 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50783875)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | エタノール / iEDHF / 血管弛緩 / 血管機能 / ethanol |
研究成果の概要 |
本研究では、慢性エタノール摂取ラットの上腸間膜動脈におけるアセチルコリン(Ach)による血管内皮依存性弛緩に対する誘導型内皮依存性過分極因子(iEDHF)の経路の関与について検討した。この弛緩は、対照群に比べEtOH群で有意に増大し、その差はiEDHF阻害剤によって打ち消された。また、15-LOとsEHタンパク質の発現量は、対照群よりもEtOH群で高値を示したことから、慢性エタノール摂取によるAch誘発性弛緩の増大には、iEDHFの経路が関与していることが明らかとなった。この研究結果は、適切な飲酒中にiEDHFの経路が活性化され、心血管疾患の発症を防ぐのに役立つ可能性があることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、適切な飲酒中に血管内皮細胞から誘導型内皮依存性過分極因子(iEDHF)の経路が活性化され、血管弛緩を増大させ、エタノールによる血圧上昇を補償することにより、血液循環の恒常性を維持し、心血管病の発症を防ぐ可能性が示唆された。これは、飲酒量と虚血性心疾患の罹患率がJカーブの関係にあることの裏付けとなっており、心血管病に関しては禁酒に比べ、適量飲酒の方が予防効果を期待できることを示唆している。
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