研究課題/領域番号 |
17K09282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
松本 智寛 関西医科大学, 医学部, 講師 (90405176)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 合成カンナビノイド / カタレプシー / イメージング質量分析 / 法中毒学 |
研究成果の概要 |
質量顕微鏡を用いて、合成カンナビノイドJWH-210を投与したマウスでの薬物分布を観察したところ、脳、肝臓をはじめ様々な臓器に幅広く分布していることが判明した。また、JWH-210、5F-NNEI及びNM2201の血中消失半減期はいずれも1時間以下と極めて短かったにもかかわらず、4時間以上にわたって強度のカタレプシーが観察され、半減期と有害作用持続時間との間には大きな乖離が認められた。一方、脳内濃度の半減期は血中濃度よりも著しく長く、血中から消失した後も脳内で薬物が作用し続ける可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
合成カンナビノイドは「脱法ハーブ」として一時期大流行した濫用薬物であるが、その種類が多種多様であるため、いまだ十分に薬理学的研究が行われているとは言い難い。濫用者を検挙し公判で有罪とするためには、事件当時薬物の影響下にあったことが証明される必要があるが、今回の研究で、血中濃度と薬物の作用時間には著しい乖離があることが明らかとなった。また、血中濃度は低くても脳内濃度が高く、薬物作用が持続している可能性も示唆された。そのため薬物の血中濃度が低いからと言って一概に薬物の影響下になかったとは言えず、個別の事案ごとに慎重に対応する必要がある。
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