研究課題/領域番号 |
17K09302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大八木 保政 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (30301336)
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研究分担者 |
山口 浩雄 九州大学, 大学病院, 特任講師 (00701830)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 糖尿病 / モデルマウス / アポモルフィン / アミロイドβ蛋白 / 毒性ターン構造 / オリゴマー / リン酸化タウ蛋白 / 毒性ターン / 培養細胞 / インスリンシグナリング / 脳神経疾患 / 痴呆 / 薬理学 / 老化 |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病(AD)では、脳内が糖尿病状態となっている。私たちがアミロイドβ蛋白(Aβ)の分解促進薬として報告したアポモルフィン(APO)は、脳神経細胞のインスリン抵抗性を改善する。本研究では、3xTg-ADマウスに対してSTZ注射や高フルクトース食で糖尿病状態を誘導し、脳内での毒性Aβ42コンフォーマーの増加、Aβ42とタウ蛋白の共凝集、インスリンシグナリング障害、およびミクログリアの活性化を見出した。次に、培養N2a細胞におけるウェスタンブロットやTR-FRET法によるインスリンシグナリングのアッセイ系を確立し、Aβによるインスリンシグナリング抑制、およびAPOの治療効果を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ADの治療薬開発では150種類以上の臨床治験が失敗に終わっている。ADの病態について、「脳の糖尿病」説は理解しやすく、また治療戦略として魅力的な仮説である。実際に多数の糖尿病薬がADマウスやAD患者に有効であることが報告されている。APOもインスリンシグナリングを促進すると考えられるが、APOは糖尿病治療薬ではない。従って、糖尿病薬とは別の機序でPI3K-Akt経路を刺激していると考えられ、APOは各種糖尿病薬との併用効果も期待できる。本研究成果は、AD脳内の新たな分子病態をあきらかにし、新規治療法開発のための基盤となる細胞アッセイ系を確立したことである。
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