研究課題/領域番号 |
17K09320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
伊藤 直樹 北里大学, 東洋医学総合研究所, 上級研究員 (00370164)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 漢方薬 / 香蘇散 / 社会的ストレス / 再発うつ / 未病 / 脳内炎症 / 未病評価モデル / うつ / 老化促進マウス / 不安 / 概日リズム / 再発 / うつ再発 / 未病制御 |
研究成果の概要 |
本研究課題で我々は、社会的ストレス誘発うつ様モデルマウスにおいて、香蘇散がうつの再発防止並びに既存の抗うつ薬ミルナシプランとの併用で抗うつ様効果の増強を発揮し、その作用機序として脳内炎症抑制が一部関与していることを明らかにした。また、老化促進マウスSAMP8が未病モデルマウスとして利用できることを見出し、そのモデルマウスに対して香蘇散は加齢により出現するうつ様行動や概日リズム異常、脳内炎症を抑制する可能性が示された。以上の成果は、再発うつや未病に対して香蘇散が有用であることを示し、うつを未然に防ぐ新たな治療戦略に役立つものと期待する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今のストレス社会ではうつ病などの精神疾患による経済的損失が甚大であることから、その克服は喫緊の課題となっている。また、うつ病治療の困難さには、うつは再発しやすいことがその背景に存在する。本研究は、これまであまり検討されてこなかったうつの予防に焦点を絞り、漢方薬がうつの予防に有用である可能性を様々なモデルを用いて明らかにした点で学術的な意義が大きい。そして、漢方薬の事前服用でうつを未然に防ぐことが可能であることが初めて示された本研究成果は、今後うつ病克服に向けた医療社会に漢方薬による治療が充分貢献できる可能性を示し、将来的には国民の心の健康維持、さらには健康寿命の延伸に繋がるものと期待したい。
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