研究課題/領域番号 |
17K09346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平田 喜裕 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10529192)
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研究分担者 |
山田 篤生 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80534932)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 胃癌 / 幹細胞 / オルガノイド / 化生 / ヘリコバクター / 肝細胞 / 分化 |
研究成果の概要 |
マウスモデルおよび上皮培養モデルを用いて胃粘膜の癌化及び化生性変化における幹細胞およびその細胞内シグナルの役割を検討した。ヘリコバクター感染や癌源性遺伝子異常によるMAPK活性化は胃粘膜の化生性変化や細胞増殖の亢進を誘導したが、Lgr5陽性細胞および上皮TGFβシグナルの影響は限定的であった。変異型Krasによる化生性変化は粘膜の幹細胞マーカーCD44とSox9発現亢進と相関していた。一方新規に樹立した胃粘膜特異的Sox9ノックアウトマウスにおいてもCD44の高発現とともに上皮の過形成や腫瘍化がみられ、胃粘膜化生および癌化におけるCD44の重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で着目した胃粘膜の化生は胃癌の前癌病変もしくは傍癌病変としてしられ、我々の既報においても胃癌高危険群の層別化に有用な病理学的変化である。胃癌幹細胞マーカーの一つとして知られているCD44の発現が化生発生に重要な役割を果たすことを解明した本研究から、胃炎患者をCD44の発現によってあらたな層別化を行うことによりさらに効率的な胃癌スクリーニング法を確立することができる。胃癌および胃粘膜の幹細胞マーカー分子は多数報告されているが、幹細胞を標的とした胃癌治療はいまだ実用化されていない。本結果からはCD44発現細胞を標的とすることが胃癌の有効な新規治療となる可能性がある。
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