研究課題
基盤研究(C)
特異及び多彩な表現型を呈する遺伝性不整脈症候群において、次世代シークエンス(NGS)を駆使し遺伝子変異を同定し、機能解析を行い分子病態を解明し、治療法の基礎を構築すべく研究を行った。その結果、①特異な表現型を呈するカテコラミン誘発性多形性心室頻拍家系において、NGSでリード数に着目し、新規RYR2欠失変異を同定、②多彩な表現型を呈するSCN5A N1541D及びR1632C変異において、closed-state inactivation増強のメカニズムが異なることを解明、③心臓と脳の表現型を呈する姉妹にKCND3 V392Iを同定し、新規心脳チャネル病を提唱、などの成果を得た。
我々は、病態が未解明で治療法も未確立の特異及び多彩な表現型を呈する遺伝性不整脈症候群において、遺伝子変異を同定し、さらに機能解析を行うことにより、病態を解明し得た。これらの研究成果は、臨床面では最適な治療法を確立し、さらに新規治療法の基礎を構築することにつながる可能性がある。一方、基礎研究面ではイオンチャネルの構造-機能連関に新たな知見をもたらすなど、多方面に派生する可能性がある。
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