研究課題
基盤研究(C)
我々は、虚血性心疾患患者において、1.冠動脈プラークの組成と心肺機能などと関連性が深いとされるマイオカイン・脂質パラメーターなどのバイオマーカーとの関連についての検討2. 運動療法・心肺機能と、予後との関連を調査、を行った。結果、骨格筋から分泌される様々なマイオカインと冠動脈プラークの「質」との関連を血管内超音波で検討し、冠動脈左主幹部において、irisin濃度が低いと、高い群と比較した場合に不安定病変になっている可能性を発見した。また、経皮的冠動脈形成術を施行した急性心筋梗塞患者において、心肺運動負荷試験における心肺機能が低下している群では、慢性期の心血管イベントが有意に高かった。
我々は以前より心肺機能が低下している患者では冠動脈が不安定化していることを発表(Yoshikawa D, et al. Int J Cardiol 2013;162:123-128.)しているが、心肺機能の低下していることが予後にも大きく影響していることが明らかとなった。それらの機序として運動耐容能が高いものでは 生理活性因子(特に本研究で注目したのは骨格筋から分泌されるmyokineであるirisin)と、冠動脈プラーク組成について関連がある可能性を示唆するものであり、運動療法の有用性の機序の一つを説明するものであると考えられる。
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