研究課題
基盤研究(C)
肺高血圧症の診断や治療効果の判定に有用なバイオマーカーや検査所見の探索を行ってきた。慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症に対するバルーン肺動脈形成術(BPA)の肺出血の合併症は、CTにより測定できる肺動脈径と相関することを報告した。また、BPAにより段階的に肺動脈圧が低下すると、それに伴い12誘導心電図波形の異常(右心負荷所見)が段階的に改善することも報告した。慢性閉塞性肺疾患をはじめとする慢性呼吸器疾患の患者では糖尿病の存在が肺高血圧症合併の独立した予後予測因子であることを見出した。さらに、血管作動ペプチドを分解するネプリライシンの血中濃度は肺高血圧症患者の予後とは関係しないことを明らかにた。
難病である肺高血圧症の診断と治療は近年大きく進歩しつつあるが、その診断や治療効果の判定、さらには予後予測に関する有効な指標の確立が望まれている。4群肺高血圧症に対する有効な治療法として普及しつつあるバルーン肺動脈形成術(BPA)について、合併症の予測や治療効果判定に関するCTや心電図所見についての新たな知見を得て発表した。近年、糖尿病と肺高血圧症の関係が基礎研究を中心に注目されているが、慢性肺疾患患者群において、糖尿病の合併が3群肺高血圧症の独立した危険因子であることを証明した。また、可溶性ネプリライシンの血中濃度は予測に反して、肺高血圧症患者の生命予後と相関しないことを見出した。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 6件)
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